昨年の元日に起きた能登半島地震のため開催が見送られた「二十歳の集い」が11日、1年遅れで開かれた。石川県輪島市、珠洲市、穴水町で昨年度に20歳を迎えた計397人を祝福。晴れ着姿の若者たちが再会を喜びながら、感謝や決意を新たにした。
珠洲市では市多目的ホール(ラポルトすず)で開かれた「二十歳のつどい」に、対象となる100人のうち79人が参加。代表の杉瀧美颯(みはや)さん(20)が登壇し、「いままで当たり前だと思われてきたことが、当たり前のことではないと強く感じました。困難に直面したときこそ、人々の支えとなり地域社会や未来をよりよいものにするために力を尽くしていかなければなりません」と誓いの言葉を述べた。
看護師を目指す金沢大3年で、地震の際は金沢市にいた。珠洲市狼煙町の祖父母とは発災5日後まで連絡がとれなかった。家族の無事や水や電気といったインフラが整っている暮らしなど、日常の尊さへの感謝を込めた。
「すぐには難しくても、前のようなあたたかい地域を取り戻したい」