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在校生のほか、卒業生や地域の人も参加して開かれた小木中学校の閉校式=2025年3月30日午前、石川県能登町、嶋田達也撮影
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 石川県の能登町立小木中学校の閉校式が30日、行われた。在校生や地域の人たち300人余りが集まり、78年の歴史を振り返りながら、思い出が詰まった体育館に「最後の校歌」を響かせた。

 小木中は2011年の東日本大震災以降、防災教育に力を入れており、昨年元日の能登半島地震では大勢が身を寄せる避難所にもなった。

 生徒代表としてあいさつに立った2年の坂口明帆(あきほ)さん(14)は、防災教育を受けた地域の先輩たちが、避難所で大きな力になっていたことに言及し、「小木中学校は閉校しますが、私たちが学んだことや経験したことは決してなくなりません」と決意を述べた。

 小木中は合併前の旧小木町が1947年に開校。生徒数は減少し、今年度は卒業生8人を含めて全校生徒が26人だった。新年度からは能都中に統合され、一部の生徒は松波中に通う。

 町は将来的に中学校を1校に統合する方針で、小木中の統合は能登半島地震前から決まっていた。小木中の閉校により、町立中学校は能都、松波、柳田の3校となる。27年度からは松波中も能都中に統合することが決まっており、残る柳田中の統合時期は生徒数の推移をふまえて決めるという。

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