3年前の兄をほうふつとさせる独走劇だった。
箱根駅伝1区。スタートからわずか300メートルほどだった。先頭に飛び出したのは、中大の吉居駿恭(しゅんすけ)(3年)だ。
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「スローペースは嫌。自分でペースを作ろうと前に出たら、誰もついてきませんでした」
一人旅が始まった瞬間、頭に浮かんだのは2学年上の兄・大和(現トヨタ自動車)の姿だ。
2022年の箱根駅伝で、大和は箱根最古の記録だった1区の区間記録を15年ぶりに更新した。
駿恭は、12月中旬に1区を…