被災地の復旧が徐々に進み、被災者を巡る環境が変化するなか、一人ひとりが必要な支援を受けられるようにするには、どうすればいいのか。被災者の支援制度に詳しい大阪公立大の菅野拓准教授に聞いた。
- 能登地震5カ月「見えない避難者」課題に 在宅などで実態把握できず
「これまで以上にケアが必要な人が増える」
能登半島地震は、高齢化が進んでいた地域で起き、ライフラインが寸断された。これまでの災害に比べて避難環境が厳しく、災害関連死の危険が大きかった。
遠方のホテルや旅館へ2次避難をした被災者がいた一方、ケアが必要でも自宅で避難を続けた被災者もいた。状況を把握するための態勢が当初はなく、今もリスクの高い人をすべて把握できているとは言えない。
今後、避難先から建設型の仮…