自民党の中堅・若手議員らによる両院議員総会の開催を求める署名集めについて、中心メンバーの笹川博義農林水産副大臣は25日、必要な署名が集まったと記者団に語った。28日に予定される両院議員懇談会での石破茂首相(党総裁)の説明を踏まえ、提出を判断する。退陣への圧力がさらに強まるのは必至だ。
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両院議員総会は党大会に次ぐ重要会議で、緊急事項の議決権がある。所属国会議員の3分の1以上の要求があれば「7日以内に招集すべきもの」と定めており、現状では約100人の賛同を得る必要がある。
署名を集める議員らは当初、懇談会を総会に格上げすることを目指したが、時間の問題もあり方針を転換。28日の懇談会で進退をめぐる首相の姿勢を見極め、その後の対応を決める考えだ。ただし総会の開催を最終判断するのは執行部であり、署名は強制力を持たないとの声も党内にある。
署名集め以外にも、首相への退陣要求は相次ぐ。党青年局は25日、参院選の総括後に首相を含む党執行部が「自ら責任を取る」よう森山裕幹事長に申し入れた。中曽根康隆青年局長は、記者団に「事実上の退陣要求か」と問われ「その通りだ」と答えた。
一方、首相は続投意欲を鮮明にしている。25日、長野県軽井沢町で開かれた経団連夏季フォーラムの講演で「この上ない緊張感、責任感を持って国家を運営し、次の時代によい日本国を残したい」と強調。同日午前に国会で開かれた与野党党首会談の場でも「私は辞めません」と語ったという。
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