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写真・図版
自民党本部=東京都千代田区、諫山卓弥撮影

 安倍晋三首相(当時)が2013年の参議院選挙直前、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長らと自民党本部の総裁応接室で面談したと、複数の関係者が朝日新聞の取材に証言した。朝日新聞は面談時とされる写真を入手した。

 自民党は安倍氏と教団の関係の調査を拒み、教団との組織的関係を否定し続けてきた。その是非が改めて問われることになる。

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 自民党と教団の関係は、22年7月の安倍氏銃撃事件を機に一変した。

 事件で殺人などの罪に問われている山上徹也被告(44)は逮捕後の調べに、母親が教団に金を納めて生活が苦しくなり、「(教団を)恨む気持ちがあった」と供述。教団のトップを狙おうとしたが難しく、安倍氏が教団友好団体の行事に寄せたビデオメッセージを見て「つながりがあると思って狙った」という。

 自民党議員を中心に政治家と教団側の接点が相次ぎ発覚する中、自民党の茂木敏充幹事長は事件直後から、「党として(教団との)組織的な関係はない」と繰り返した。岸田文雄首相も同様の認識を示し、教団との関係断絶を党の方針として徹底するよう指示した。

 自民党は22年9月8日、党所属国会議員と教団側との関係についての点検結果を公表。379人中179人(のちに180人に)が、選挙支援や教団関連団体の会合への出席などの接点を認めた。当時の萩生田光一・政調会長、岸信夫・前防衛相らも選挙のボランティア支援を受けたことなどを認めた。だが、茂木氏は「党として組織的な関係はない」との立場を崩さなかった。

 安倍氏は亡くなったことを理…

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