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自民党総裁選、11日までに立候補を表明した9人

 自民党総裁選(27日投開票)の立候補予定者は、勝敗のカギになるとみて党員・党友による地方票の獲得に力を入れている。過去最多の9人が立候補を表明するなか、国会議員票の分散が見込まれるためだ。地方票には世論が比較的強く反映されることから、国会議員の投票行動に影響するとの見方もある。

 立候補予定者は街頭演説や視察など各地での活動を活発化させる。

 石破茂元幹事長(67)は9日、大阪市内で大阪府議や市議の有志から推薦状を受け取った際、裏金事件を念頭に「直接お叱りをいただくのは国会議員より地方議員だ」とし、地方の意見を重視する姿勢を強調した。

 8月下旬、ある県連幹部が菅義偉前首相の国会事務所を訪れると、小泉進次郎元環境相(43)がいた。菅氏はその場で「小泉さんのために、地方票をよろしくたのみます」と頭を下げた。

 各陣営が地方票対策を重視するのは、今回の総裁選の特異性がある。

 現在の仕組みで1回目の投票は、1人1票の国会議員票計367票と、100万人あまりの党員・党友による票が比例配分される地方票計367票で、同数だ。

 9人が立候補した場合、各候…

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