当選を決めてバンザイする古賀壮志氏(中央)=2025年4月13日午後11時24分、東京都日野市多摩平6丁目、上田学撮影

 各地の選挙で自民党への逆風が強まる中、13日に投開票された東京都日野市長選で、自民の推薦を受けた無所属新顔の前市議、古賀壮志氏(47)が初当選を果たした。逆風をどう払いのけたのか。「奇跡の勝利」。支持者で沸く古賀氏の選挙事務所を訪れた、陣営幹部からはそんな声が漏れた。

 13日午後11時過ぎ、市内の古賀氏の事務所。報道陣に勝因を問われた古賀氏は「昔からの仲間や多くの議員が、心のこもった手作りの戦いを展開してくれた」と感謝を口にした。

 ただ、自民の推薦はプラスではなかったとの考えを示した。「(選挙戦には)よくない状況であろうと思う。ただ、首長選挙は幅広い市民の支援や支持が必要。思いや考えを実直に誠実に伝えれば、わかってくれる方はいるのではないかと信じて戦ってきた」

 当選は厳しい――。当初からそう見られていた選挙だった。自民党への逆風もあり、党が序盤実施した独自の情勢調査では、古賀氏の苦戦が予想されていた。ある陣営関係者は「本人が立候補を決めた時に、周りは冷ややかだった」と話す。

 陣営はまず、自民色を薄めることに力を入れた。

 古賀氏は日野市議時代、自民…

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