福井2区に立候補している無所属前職の高木毅氏=2024年10月6日、福井県敦賀市、佐藤常敬撮影

 自民党の派閥裏金問題を受けて衆院選で非公認になった候補をめぐり、党本部から各候補が代表を務める政党支部へ2千万円の活動費が支出されていた問題で、福井2区に立候補している無所属前職の高木毅氏(68)は24日、「私が代表(支部長)を務める自由民主党福井県第二選挙区支部に党本部から2千万円が交付されました」とのコメントを文書で出した。同支部の会計責任者は23日の朝日新聞の取材に「もらっていないとも、もらったとも答えられない」と話していた。

 文書によると、2千万円の交付金は「党勢拡大活動」に充てるものとして同支部に交付されたという。「趣旨にのっとり、今後、党勢拡大のために適正に支出する」と続けた。

 高木氏は旧安倍派の有力者「5人衆」の1人で、安倍派が解散を表明するまで事務総長を務めていた。

 文書では、旧安倍派の政治資金パーティー収入の還流を受け、政治資金収支報告書に不記載だったことに触れ、「深く反省しており、党からの公認を得られなかったことも重く受け止めている」とし、「選挙のために交付金が使われるのではないかという疑念を招くことは本意でない」と強調。「けじめをつけるという意味で、今般の選挙運動期間中には、この交付金を支出することはしない」とした。

 高木氏によると、政治資金収支報告書の不記載額は1019万円にのぼる。党員資格停止6カ月の処分を受け、10月4日付で処分期間を終えた。

 福井県選挙管理委員会によると、同支部は5月20日に解散し、10月9日に再び設立されたという。(佐藤常敬)

 高木毅氏のコメント全文は次…

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