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調査結果を説明する全国自治体病院協議会の望月泉会長=東京都千代田区
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 自治体が運営する公立病院の2024年度決算で、約9割の病院が赤字になる見込みであることが6日、全国自治体病院協議会の調査でわかった。公立病院は不採算部門を多く抱えており、もともと赤字の割合は6割ほどだったが、約9割にのぼる赤字割合は過去最悪の水準だという。

 調査は841病院を対象に6~7月に実施。657病院から有効回答を得た。その結果、86%にあたる562病院が経常赤字だった。黒字は14%の95病院にとどまった。

 赤字の主な要因は、本業である医業の費用の高騰だ。特に医療費用の約半分を占める職員給与費や、約4分の1を占める薬代などの材料費が、新型コロナ流行前の19年度比でそれぞれ約20%増加した。

 病院の役割別にみると、感染症指定医療機関や災害拠点病院で94%、救命救急センターで93%、へき地の拠点病院で90%が赤字など、軒並み高かった。

 医療の値段は国が診療報酬と…

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