欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は26日、自由貿易体制の維持に向け、日本が主導する「CPTPP(米国抜きの環太平洋経済連携協定)」との連携を強化したい考えを示した。米トランプ政権が高関税政策を掲げるなか、アジアとの結びつきを強めて、保護主義への対抗策を模索する考えだ。
ブリュッセルで開かれたEU首脳会議後の記者会見で述べた。この日の会議でフォンデアライエン氏は「自由貿易協定の締結を希望する複数の国々との間で検討中の様々な選択肢を、首脳たちに提示した」と説明。その上で、「最も魅力的で興味深いのはCPTPPだ」と強調し、「アジア諸国はEUとの構造的な協力関係を求めており、EUも同様に望んでいる」と話した。
同氏はこれまで、CPTPPとの連携強化を念頭に、加盟国のニュージーランドやシンガポールの首脳と相次いで協議。スウェーデンなど一部のEU加盟国は、EUのCPTPP加盟を提案していた。
背景には、トランプ氏の関税…