事故があった米軍嘉手納弾薬庫地区のフェンス=2025年6月9日午後1時36分、沖縄県読谷村、金子和史撮影

 9日午前11時20分ごろ、米軍嘉手納弾薬庫地区(沖縄県読谷村、嘉手納町、沖縄市など)の中にある県管理の不発弾一時保管庫で、不発弾の一部が爆発した。作業していた自衛隊員4人が救急搬送され、指のやけどなど、いずれも軽傷。沖縄県内での自衛隊の不発弾処理で負傷者が出るのは初めて。

 陸上自衛隊第15旅団(那覇市)や防衛省によると、隊員は第101不発弾処理隊に所属。回収した不発弾を民間業者への委託処分に出す前に、さびや泥を落とす作業をしていたところ、信管が破裂したという。

 現場は、読谷村親志の国道58号から東へ数百メートル。米軍嘉手納弾薬庫地区は面積約2600ヘクタールで、一部が自衛隊の弾薬庫や訓練場、県や電力会社などの施設として共同使用されている。

 県によると、事故があった保管庫は1983年に設置された地上式一級火薬庫で、県内で回収された不発弾を最終処分するまで一時保管しているという。

激戦の爪痕いまも 沖縄に眠る大量の不発弾

 太平洋戦争末期に日米の激戦地となった沖縄では、戦後80年になる現在も大量の不発弾が残っていると推定されている。沖縄を管轄する陸上自衛隊第15旅団第101不発弾処理隊が平均して1日1件以上の処理要請に対応しているが、今回初めて負傷者が出た。

 沖縄で不発弾が見つかると…

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