東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)で重大事故が起きた場合に備える原子力防災訓練が8日、県内各地であった。2号機が再稼働してからは初めての訓練。能登半島地震の教訓も踏まえ、自衛隊ヘリコプターによる物資の空輸を初めて盛り込んだ。
半島の先端、物資が届かない可能性
石巻市鮎川浜の牡鹿清崎運動公園は牡鹿半島ほぼ先端に位置する。陸上自衛隊多賀城駐屯地からヘリが飛来し、支援物資2箱を届けた。石巻市の職員が受け取ると、近くの特別養護老人ホーム「おしか清心苑」に運んだ。
清心苑は、施設全体が内圧を高めて外部から放射性物質が入るのを防ぐ対策がとれる設備がある。外部の支援物資を入れる前に、職員が線量をはかり、専用の機器で放射性物質を取り除いてから搬入した。
能登半島地震では、道路が渋滞したり、地域が孤立したりしてヘリによる物資空輸に頼らざるを得なくなっており、この点を踏まえて訓練した。
清心苑の鈴木静恵施設長は「…