Smiley face
写真・図版
舞台版「となりのトトロ」=2025年3月、マニュエル・ハーレン氏撮影©RSC with NTV

 宮崎駿監督の1988年のジブリ映画を原作とした舞台「となりのトトロ(My Neighbour Totoro)」が、ロンドンの劇場街ウエストエンドで無期限ロングラン公演を実施し、高い評価を得ている。「トトロ」はなぜ、国境や世代を越えて愛されるのか。

  • 英国で人気「となりのトトロ」原作舞台 生き生き動くパペットの秘密

 作品の舞台は50年代の日本。母親の入院先に近い場所で暮らそうと、父親とともに田舎に引っ越した姉妹が、森に息づく「トトロ」と出会い、生のぬくもり、日常のありがたみを学んでいく。

 舞台版トトロは原作を忠実に再現し、劇中のセリフや歌にはところどころで日本語も使われる。エグゼクティブ・プロデューサーは作曲家の久石譲さんが務める。

 2022年10月から23年1月、23年11月から24年3月にロンドンのバービカン劇場で上演され、全公演でチケットが完売、計29万人を動員した。23年には、英国で最も権威ある演劇賞「オリビエ賞」で最優秀作品賞など最多6部門を受賞。今年3月からウエストエンドのジリアン・リン劇場に移り、期限を設けずに公演が続いている。

写真・図版
舞台版「となりのトトロ」=2025年3月、マニュエル・ハーレン氏撮影©RSC with NTV

メイとサツキ、演じるのはアジア人

 小学生のサツキ役は、母が日…

共有