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伊吹島にある栗林隆さんの作品「伊吹の樹」を鑑賞する人たち=2022年10月8日、香川県観音寺市伊吹町、武田肇撮影
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 香川県の島々などを会場とした3年に1度の現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)」が、4月18日に開幕する。大阪・関西万博と時期が重なる今回、香川県の池田豊人知事は、万博の観光客を瀬戸芸に呼び込むことに前のめりだ。しかし、交通手段が限られる島が主な舞台なだけに、オーバーツーリズム(観光公害)が懸念されている。

 地元住民の生活を脅かさず、観光客の満足度も落とさないための対策は万全なのか。

 瀬戸芸は2010年に初開催され、今回で6回目。実行委員会(会長・池田知事)によると、コロナ禍前の19年には、春、夏、秋の3会期の計107日間で、過去最多の約118万人が訪れた。

 その来場者が、島と本土側を行き来するために必ず利用するのが船だ。四国運輸局によると、19年の会期中、エリア内のフェリー、旅客船の輸送人員は約212万人に上った。

船便は19年より減少

 しかし、船舶事業者を巡る状…

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