第50期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は24日、同星首位で並んだ前名人の芝野虎丸十段(25)と井山裕太王座(36)によるプレーオフが東京・市ケ谷の日本棋院で打たれ、芝野が230手までで白番中押し勝ちし、一力遼名人(28)への挑戦権を獲得した。
芝野は昨年一力に名人を奪われ、無冠に転落。しかし今年は十段獲得など反転攻勢に入り、名人リーグは一時は星二つ差をつけられた井山に3日前の最終ラウンドで追いつき、プレーオフも制して一力へのリターンマッチを実現した。
七番勝負は8月26日、鹿児島市で開幕する。
リーグ戦は順風満帆ではなかった。昨年12月末の初戦、いきなり井山との優勝候補同士の天王山の戦いに敗れた。のちに本人が語ったところによると、当時のメンタルは最悪の状態だった。
同月、王座奪取に失敗し、これも合わせて名人防衛戦など年間五つの挑戦手合にすべて敗れ、無冠に転落。棋士引退を本気で考えていた。
年末年始に熟慮し「ほかにや…