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智弁和歌山―花巻東 六回裏花巻東1死二塁、高橋蓮は左翼線に適時打を放つ=加藤哉撮影
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 (8日、第107回全国高校野球選手権大会1回戦 智弁和歌山1―4花巻東)

 「一戦必勝でいきます。それをテーマに今夏はやってきましたから」

 花巻東・佐々木洋監督が与えたテーマを、選手たちが体現するかのような攻撃だった。1点リードを許しても、慌てることはない。一回、高間木颯我、佐藤謙成の1、2番コンビの連打でリズムをつかむと相手のミスと、犠飛ですぐに勝ち越しに成功した。

 好投の萬谷堅心の投球リズムに乗せられ、五回にも打線が機能した。2死から佐藤が中前安打で出塁すると、失策で三進。続く新田光志朗の中前適時打で貴重な追加点を挙げた。岩手大会6試合で57得点の打線が、一、五回は連打で得点につなげた。

 あらかじめ、佐々木監督が指示していたのが、積極的に振っていくことだった。「相手はレベルの高い投手ばかり。四死球を出す投手ではない」と、打者側から仕掛けていくことを徹底させた。

 今春の選抜大会はベスト8に進出したが、春季県大会では初戦敗退。ゼロからスタートしたチームが、選抜準優勝チームを破り初戦を突破した。

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