人のまねができるトドの「ハマ」=城崎マリンワールド提供

 アシカ科の大型海獣トド(ヒレアシ類)が、人の動作をまねできることが、水族館「城崎マリンワールド」(兵庫県豊岡市)の佐々木雅大(まさひろ)飼育員(35)と麻布大学(相模原市)の今野晃嗣(あきつぐ)講師(動物心理学)の共同研究で明らかになった。

 ヒレアシ類では初といい、国際的な学術専門出版社「シュプリンガーネイチャー」が発行する動物認知の専門誌(電子版)に掲載された。

 研究は、城崎マリンワールドのトド「ハマ」(雌、15歳)で2023年10月に開始した。

 ハマは「敬礼」「倒立」「バイバイ」など50種類の動作を訓練で習得している。佐々木さんがハンドサインと声(ボイスサイン)で動作を指示している。例えば指1本立てると「立ち上がれ」。指2本で「首の横振り」などだ。

 今回の実験では、決まった動作をサインで指示するのではなく、佐々木さんの動作をそのまままねることができるかどうかを試した。

 最初は①佐々木さんが立ち上がる→ハマも立ち上がる②舌を出す→ハマも舌を出す③首を横に振る→ハマも首を振る、の3種類の動作で検証。いずれも佐々木さんの動作をすぐにまねできた。

 一度も教えたことのない動作…

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