4月開幕の大阪・関西万博に参加する中欧のチェコは9日、大阪市内で会見を開き、パビリオンの概要や建設状況を発表した。外観はほぼ完成し、開幕までには内装も間に合う見通しという。
説明によると、パビリオンは高さ約17メートル、延べ床面積約2350平方メートル。木製パネルを組み合わせており、同国のガラス工芸品・ボヘミアガラスで外観を覆っている。来場者が歩けるらせん状の通路が床面から屋上まで続く。
テーマは「人生のための才能と創造性」。館内には国を代表する芸術家アルフォンス・ミュシャが制作した彫刻や、国内の芸術家による全長250メートルの壁画を設置する。ビジネスラウンジやレストラン(70席)もある。
チェコは2023年9月、着工に必要な「仮設建築物許可」を海外パビリオンで初めて申請したが、建設開始は昨年7月だったという。複雑な構造のため、日本の建設業者探しに時間がかかったためだ。ガラスなどの部材を日本に運び、一部の職人をチェコから呼ぶなどして、急ピッチで工事を進めてきた。
会見に参加したオンドジェイ・ソシュカ政府代表は「構造が非常に複雑で大変だったが、(日本の職人と)一つのチームになり成功できた」と話した。