因幡沢さんが用意した防災ポーチの中身。非常用簡易トイレやライト、家族の連絡先を書くためのメモ帳などを入れている=福岡市南区

 地域の防災や災害救援のリーダーとなる「防災士」が、若い世代にも広がっている。子どもならではの視点を生かした役割が、注目されている。

 5月下旬、福岡市内の防災士・因幡(いなば)那水(なみ)さん(48)の自宅で、防災サークル「Haha+AID(ハハエイド)」の集会が行われた。この日のテーマは、日常生活の中で持ち歩くアイテムをコンパクトにまとめた「防災ポーチ」。参加した母親たちに続いて、那水さんの次女の沢(さわ)さん(14)もポーチの中身を紹介。「スマホの電源がなくなると、家族の電話番号も分からなくなってしまうので、メモ帳に書いて入れておこうと思った」と説明した。

防災サークル「Haha+AID」の集会。因幡沢さんも参加し、防災ポーチを紹介した=福岡市南区

 沢さんは中学2年生だった2024年12月に防災士の資格を取得。那水さんに誘われ、はじめは「○○士というのがかっこいい」という軽い気持ちだったという。

講習は最年少、試験は満点

 一緒に講習を受けた人の多く…

共有
Exit mobile version