江戸時代中期の絵師・伊藤若冲(じゃくちゅう)と円山応挙の合作が初めて確認された。2日に東京で報道陣に公開され、発見した明治学院大の山下裕二教授(日本美術史)が作品について解説した。
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一双の屛風(びょうぶ)は、全く同じフォーマットなんですね。金屛風で、紙の継ぎ方まで左右対称になっています。若冲と応挙が最も得意とした画題の鶏と鯉(こい)を手がけていて、おそらく注文主がそれぞれに依頼して描かせたものだと思います。落款には年記もありまして、非常に近い時期に描かれている。辻惟雄(のぶお)先生(東京大名誉教授)に実物をご覧いただいて、これは100%間違いないというお言葉もいただきました。
若冲と応挙は全く同時代を生…