プロ12年で7クラブ目、昨季までのサッカーJ1出場は通算14試合。そんな苦労人のGKがアジア最高峰の舞台、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で輝きを放っている。J1横浜F・マリノスのポープ・ウィリアム(29)だ。
17日に敵地・韓国で行われた蔚山とのACL準決勝第1戦。チームは0―1で敗れたものの、フル出場したポープの再三の好セーブで追加点を許さなかった。
「第2戦があるので、これ以上、点差を広げるわけにはいかなかった」
東京都出身で、米国人の父と日本人の母を持つ。東京ヴェルディの下部組織で育ち、2013年に当時J2のトップチームへ昇格した。ただ、出番に恵まれず、リーグ戦の出場は14年の1試合のみだった。
その後はJ2やJ1の複数クラブを転々とした。大分トリニータに所属したプロ9年目の21年、J1デビューを飾った。
「酸いも甘いも色々な経験をしてきた」と振り返る中で、飛躍のきっかけとなったのが、22年から所属した当時J2のFC町田ゼルビアだ。
昨季就任した黒田剛監督から徹底的に植え付けられたものがある。
「何が何でも勝ちきる。負け…