英国中部ノースヨークシャー州で2024年7月5日、下院総選挙の自らの選挙区で当選を決め、話をするスナク首相=ロイター

 英国で4日に実施された下院(定数650)の総選挙で、与党・保守党が歴史的な大敗を喫した。最大野党・労働党が単独過半数を獲得し、14年ぶりに政権を担う。キア・スターマー党首(61)が5日、首相に就任した。

 労働党は、648議席が確定した5日午前11時(日本時間5日午後7時)時点で、412議席(解散前206)を獲得。保守党の121議席(同345)に大差をつけた。2大政党以外の獲得議席数は、自由民主党71(同15)▽スコットランド国民党9(同43)▽改革党4(同1)などとなっている。

 法曹界出身のスターマー氏は2020年4月に党首に就任した。コービン前党首は鉄道や水道の国有化を掲げる急進左派路線を取り、17、19年の総選挙で連敗したことから、スターマー氏は穏健・中道路線に転換。今回も目立つ公約は掲げず、慎重に選挙戦を進めた。

 5日の就任演説では「この国…

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