ロンドンで2025年5月19日、英国の欧州連合(EU)離脱後初めてとなる両者の首脳会議を行った英国のスターマー首相(左手前)とコスタ首脳会議常任議長(右手前)、フォンデアライエン欧州委員長(右中央)=ロイター

 英国と欧州連合(EU)は19日、ロンドンで首脳会議を開いた。英国が2020年1月にEUを離脱した「ブレグジット」以降、両者の首脳会議は初めて。世界情勢が不確実性を増すなか、両者が再び緊密な関係を築く一歩にすることをめざす。

 英政府によると、EUの英国海域における漁業権を38年6月まで12年間延長することで合意。代わりに英国の水産物や農産物の輸出手続きが簡素化される。また、欧州全体の安全保障強化のため、英国が今後、EUの防衛基金を利用できるようになる方向で一致した。

 一方、スターマー首相率いる英労働党政権は、EUの単一市場には戻らない方針を明確にしており、貿易・通商分野の障壁撤廃には限界がある。

 スターマー氏は19日、「画期的な合意に至った新しいパートナーシップであり、私たちの関係にとって『新時代』の到来となる。双方の利益となる」と成果を誇った。

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