絢爛(けんらん)豪華な祭り屋台が街を彩る「春の高山祭」=2023年4月14日、岐阜県高山市、溝脇正撮影
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 「春の高山祭」が14日から岐阜県高山市で始まる。高山祭といえば、華麗な祭り屋台やからくりの妙技で知られ、秋にも開かれる。年に2回あるお祭りの違いとは?

 「高山祭」は、高山市城山にある日枝神社の例祭「山王祭」と、同市桜町にある桜山八幡宮の例祭「八幡祭」の総称だ。

 山王祭は毎年4月14、15日、八幡祭は毎年10月9、10日に催され、一般に「春の高山祭」「秋の高山祭」といわれる。

 どちらも起源は16世紀後半から17世紀といわれ、祭りに屋台が登場するのは江戸時代中期の1700年代で、八幡祭が早いとされる。江戸後期にかけて進歩したようだ。

 元高山市史編纂(へんさん)室専門員の田中彰さん(73)によると、桜山八幡宮を氏神とする旧高山城下町の北側、日枝神社を氏神とする南側で、「組」の単位で屋台がつくられた。豪商らが資金を出して美しさを競い合い、豪華屋台が出来上がったという。

 「春も秋も江戸から屋台の原型が入り、同じ宮大工らが手がけた」と田中さん。このため形状や構造が似ているのだという。

豪華な文化財、春も秋も「弱点」は一緒

 屋台は現在、春の山王祭に1…

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