台湾東部沖を震源とする地震による落石で崩落した橋の代わりに、近くにかかる日本植民地時代に造られた古い橋が使われることになり、台湾で話題になっている。台湾メディアが6日、報じた。
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落石で崩落したのは、東部花蓮県沿岸部の道路にかかっている約25メートルの「下清水橋」。台北に向かう最短ルートで、技術者らが復旧方法に頭を悩ませていたところ、付近に長さ10メートルほどの古い橋がかかっているのを見つけた。
この橋は1930年に建設されたが、71年に下清水橋が開通して以降、利用されなくなっていた。確認したところ、造りが頑丈で、補強工事によって短期間で通行可能になったという。
現在は1日に3回、小型車などを通行させている。通行できる時間帯には、長い車列ができている。トラックで北部の宜蘭に向かう途中の李誌偉さん(49)は、「この道路を通らなければ、10時間はかかる。余震があって、いまだ危険な道だが、時間を稼ぐためにはこの道しかない」と話した。