雨の季節がやってきた。気をつけたいのが落雷。学校やスポーツ活動中の落雷事故も後を絶たない。対策の「最先端」を学校で取材した。
愛知県扶桑町の私立誠信高校のグラウンド。その一角にある建物の屋上には、「雷探知機」のアンテナが取り付けられている。
アンテナが雷を感知すると、赤色灯が回り、職員室の警報ブザーが鳴って生徒や教職員に知らせる仕組みだ。下校時間と重なれば、いったん外に出た生徒も校舎に呼び戻す。
例年7~9月は毎日のように作動し、「空振り」も少なくないが、沢田英二教頭(54)は言う。「人が亡くなる落雷事故は万が一の確率かもしれない。でも、うちはその1回が起きた」
2014年夏、誠信高校のグラウンドで落雷事故が起き、練習試合でマウンドに立っていた野球部の男子生徒(当時17)が亡くなった。
死亡事故が発生、対策を強化
当時からグラウンドには計1…