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千日手指し直し局に勝利した藤井聡太名人(右)。左は投了し頭を下げる永瀬拓矢九段=2025年5月30日午後11時16分、茨城県古河市のホテル山水

 将棋の藤井聡太名人(22)=竜王・王位・王座・棋聖・棋王・王将と合わせ七冠=が29、30の両日、茨城県古河市の「ホテル山水」で指された第83期名人戦七番勝負第5局(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛、古河市など地元主催)で挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に千日手指し直しの末、勝利。シリーズ成績を4勝1敗として名人戦3連覇を決めた。5期獲得が条件の「永世名人」まで、あと2期に迫った。

 藤井名人は今期名人戦で開幕3連勝の後、第4局は千日手指し直しに。1日制で行われた指し直し局はリードを奪ったとみられたが、逆転負けを喫していた。第5局は2日目の30日午前10時59分に77手で千日手が成立。2局連続で千日手指し直しとなる異例の展開になった。同午前11時30分に始まった千日手指し直し局は、同午後11時16分、藤井名人が171手で勝った。

 藤井名人は将棋界に八つあるタイトルのうち七つを保持する。通算獲得数は29期となった。これは歴代5位の記録で、同4位の渡辺明九段(41)の31期に近づいた。

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