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 将棋の藤井聡太名人(22)が11日午前、大阪府泉佐野市のホテル日航関西空港でインタビューに応じた。第83期名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)恒例の、勝利者への一夜明けての企画。9、10の両日に指された第3局で勝ち、3連覇へあと1勝と迫った藤井名人は、眺望が素晴らしい対局室「ジェットストリーム」で、晴れやかな表情で主催紙記者の質問に応じた。

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 主なやりとりは以下の通り。

――さきほどの記念撮影では、紙飛行機を飛ばしてもらった。

「(紙飛行機を飛ばしたのは)相当、久しぶりですね。もっと飛ぶか、と思ったんですが。翼の形を変えたら(飛距離も)変わってくるとは思いますが、(子どもの頃は)特に気にしたことはなかったですね」

写真・図版
紙飛行機を飛ばす藤井聡太名人=2025年5月11日午前9時1分、大阪府泉佐野市のホテル日航関西空港、北野新太撮影

――第3局は後手番で「矢倉」の戦型になった。

「結果として相矢倉になったんですが、途中は先手が急戦を仕掛けるなど、いろいろな展開が考えられました。どう進むか、やってみないと分からないと思っていました」

――プロデビュー戦も「矢倉」だった。

「相矢倉を公式戦で私が指すのは、たぶん5年ぶりくらい。ただ、通常の形とは少し違うところがあって、先手は▲7八玉型で、いわゆる早囲いの形に組んだので、普通に指すと後手の方が攻めの形を作るのが遅れてしまう。序盤は、そうならないように立ち回れるかどうかが一つのポイントと思っていました」

――「矢倉は将棋の純文学」と評されたこともありました。藤井名人は矢倉は(元々)得意でしたか?

「私が子どものころは、名人戦…

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