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 将棋の藤井聡太名人(22)=竜王・王位・王座・棋聖・棋王・王将と合わせ七冠=が10日、愛知県蒲郡市の旅館「旬景浪漫 銀波荘(ぎんぱそう)」を訪れた。

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市内の「あじさいの里」を訪れた藤井聡太名人=2025年6月10日午前9時32分、愛知県蒲郡市、北野新太撮影

 名人は4、5月に行われた第83期名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)で挑戦者の永瀬拓矢九段(32)を4勝1敗で退け、3連覇を達成。銀波荘は、実施されなかった第6局を10、11の両日に予定していた場所。初めての訪問となった。

 1966年から名人戦、王位戦、棋聖戦、王将戦など将棋のタイトル戦93局が指されてきた聖地(囲碁のタイトル戦は76年から16局が打たれている)。大山康晴十五世名人(92年死去)が生涯を通じて愛した宿としても知られる。78年の名人戦第3局・中原誠名人―森雞二八段戦はテレビカメラが初めて対局室に入り、生中継が常識となった現代の先駆けに。翌79年の名人戦第4局・中原名人―米長邦雄棋王(2012年死去)戦で中原名人が終盤に指した▲5七銀は、棋史に輝く絶妙手とうたわれている。

 初めて銀波荘を訪れた藤井名…

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