カマキリ研究者が作った夢の空間が、東京都新宿区にある。見た目の美しさ、多種多様な体つき、不思議な生態……。グラスを片手に、昆虫への愛やロマンを語り合える場所だ。
大島千幸(かずゆき)さん(32)が店主を務める「昆虫館Bar Species(スピーシーズ)」は、飲食店や居酒屋が立ち並ぶ一角にある。店内のカウンターや壁には、昆虫標本がずらり。生きた昆虫もいて、記者が訪れた日は、ツダナナフシが葉の間からひょっこり顔をのぞかせていた。
メニューには、昆虫にちなんだカクテルも。翅(はね)が青色に輝くモルフォチョウをイメージしたものや、コオロギの粉末が入ったものなど約15種類。
客から「あの虫をイメージした一杯を」とリクエストされて作ることもある。もともとお酒好きで、カクテルの知識は独学で身につけた。
運ばれてきたおつまみのナッ…