岡山県

 岡山市は23日、衆院選の期日前投票で有権者2人に対し、投票用紙を二重交付したと発表した。衆院選と知事選が同じ27日に投開票されることと、衆院選の入場券の発送の遅れが影響したとみられるが、選管の担当者は「思い込みによる人為ミス。複数の目でチェックする体制をつくりたい」としている。

 東区選挙管理委員会によると、17日に60代男性が知事選の投票所入場券を手に上道地域センターの期日前投票所を訪れ、知事選と衆院選、最高裁判所裁判官国民審査の投票をした。衆院選などの入場券は持参しなかったが、その場合も宣誓書に名前や住所などを書けば投票できるという。

 男性は22日にも、衆院選と国民審査の投票所入場券を持って同じ投票所を訪れた。選管のパソコンには男性が全ての選挙に投票した記録があったが、担当職員は「17日は知事選のみ投票した」と思い込んで、衆院選などの投票用紙を渡し、男性はそのまま投票したという。

 また、南区選管によると、21日に70代女性が知事選の投票所入場券を手に興除地域センターの期日前投票所を訪れ、同様に全ての投票をした。23日にも衆院選などの入場券を手に再び訪れ、衆院選投票用紙を受け取って投票した。担当者は東区の件と同様の思い込みがあったという。

 いずれの件も、有効投票になるという。

 期日前投票は知事選で11日、衆院選で16日に始まった。だが、衆院選は準備期間が短かったため、選管は入場券を15日に発送。有権者宅に届いたのは16~17日ごろとみられる。このため、入場券を持たず期日前投票をし、入場券が届いた後に再び投票所を訪れるケースや、「投票を済ませたのに入場券が届いた」という問い合わせの電話が数件あったという。

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 岡山県の高梁市選挙管理委員会は23日、市備中地域局の期日前投票所で衆院小選挙区の投票用紙を有権者1人に二重交付した可能性が高いと発表した。同日午前10時ごろに確認したところ、投票した人数に対して投票用紙の残り枚数が1枚少ないことに気づいた。投票は有効になるという。選管は、同時に2枚を交付した単純ミスの可能性が高いとみている。(水田道雄、上山崎雅泰)

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