Smiley face
インタビューに答える勝俣州和さん=東京都千代田区、柴田悠貴撮影

 若い世代から中高年に向けられる「老害」という言葉が広がって久しくなりました。一方、最近の老害批判はいきすぎているという声も。「老害」ならぬ「若害(じゃくがい)」があるのではないかと訴える、タレントの勝俣州和さん(59)に話を聞きました。

 ――勝俣さんが「若害」を感じたという体験を教えてください。

 あるロケの食事シーンで、後輩の女性に食べ物を取り分けてもらうよう頼んだら、スタッフから止められました。性別とは関係なく、後輩だからお願いしたわけですが、そのシーンを放送したら、視聴者から批判が来るかもしれない、そんな懸念があったみたいです。結局そのロケでは、食事を取り分けてもらうのをやめました。

 ――後輩に食べ物を取り分けてもらうふるまいが「老害」と批判される、という懸念ですね。

 僕らの世代は体育会系の流れもあって、先輩のゲストが来たときは、自分から動いて食べ物を取り分けていました。でも「老害」という言葉で、そうした昔からのチームワークが乱されるわけです。なんでもかんでも「老害」という若手こそが、僕らからすると害、「若害」なんじゃないかと思います。

成長の芽をつむ?「若害」

 ――「若手が食べ物を取り分けて」というのは私も十数年前に先輩から教わりましたが、最近あまり見なくなったように思います。

「若害」という言葉による勝俣さんの問題提起を、ミドル世代はどう受け止めたらよいでしょうか。記事の後半では、千葉商科大学准教授で働き方評論家の常見陽平さんに話を聞きました。

 僕が若い時は、お酒の席で先…

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