アシックスの高級ブランド「オニツカタイガー」の躍進が続いている。東京都心の店舗には連日、インバウンド(訪日外国人客)を中心に行列が絶えない。創業から75年あまり。一度は、前身の経営統合のあおりで、販売中止になった。2002年の復刻後、日本メイドを打ち出した海外戦略が奏功している。成功の背景とは。
今月上旬、東京・銀座の旗艦店に、開店前から列ができていた。カナダ・バンクーバーから旅行で来た女性は、TikTokなどのSNSでオニツカタイガーを知った。「旅のヒントを調べると、訪れるべき場所として出てきた」。映画「キル・ビル」(2003年)に登場した黄色の靴が欲しかったが、調べるうちにシルバーも気になってきたと話す。「お店に入ったら、新たに欲しい靴が見つかりそう。楽しみ」
銀座にはカフェを併設している他の路面店もあり、買い物だけでなく、ブランドの世界観を体感できる拠点になっている。
経営統合で「消滅」も2000年代に復刻 欧州で人気拡大
オニツカタイガーの始まりは…