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佐賀県警本部=2025年2月18日午後3時27分、佐賀市松原1丁目、渕沢貴子撮影

 佐賀県内在住の60代女性から1億4100万円をだまし取ったとして、県警はアルバイト従業員田中俊晃容疑者(25)=横浜市神奈川区入江1丁目=を詐欺の疑いで逮捕し、17日に発表した。女性はニセ電話詐欺で計約5億3540万円をだまし取られており、被害としては県内最高額という。

 発表によると、田中容疑者は何者かと共謀して3月19~22日、警察官などを装って女性に電話をかけ、「お金を資金拘束します」などとうそを言い、現金1億4100万円をだまし取った疑いがある。田中容疑者は「3月に佐賀に行ったことは間違いないが、現金は受け取っていないし、分からない」と容疑を否認しているという。

 女性の携帯電話には2月13日以降、長野県警の警察官や検事を名乗る男らから相次いで「逮捕状が出ている。拘束するかは検事が決める」「行動を監視している。ネットや人と接触しないように」などと連絡があり、同17日には「身柄拘束から資金拘束にかえる。警察職員が自宅に向かう」と言われた。女性は3月27日までに計6回、自宅に来た男に現金計約5億3540万円を手渡したという。

 親族に相談して詐欺だと気づき、4月3日に警察に被害を届け出た。防犯カメラなどの捜査で田中容疑者が浮上。県警は田中容疑者が事件の見張り役とみて調べている。

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