川崎市川崎区の住宅で岡崎彩咲陽（あさひ）さん（20）の遺体が見つかった事件で、岡崎さんの携帯電話が見つかっていないことが、捜査関係者への取材でわかった。神奈川県警は、元交際相手の白井秀征（ひでゆき）容疑者（27）=死体遺棄容疑で逮捕=が事件の発覚を遅らせようと処分した可能性があるとみて調べている。
県警は5日、白井容疑者を死体遺棄容疑で横浜地検に送検した。白井容疑者は逮捕時には容疑を認める供述をしていたという。
捜査関係者によると、岡崎さんの父が行方不明者届を提出した昨年12月23日以降、県警は複数回、岡崎さんの携帯電話について位置情報の取得を試みた。だが、携帯電話は電源が切られた状態で、岡崎さんの行動が確認できる手がかりは得られなかったという。
一方、12月23日まで岡崎さんとLINEでやりとりをしていたという友人が、県警の聴取に対して「前日の22日と23日でLINEの感じが違う」と説明していたことも判明。この友人は「23日からは岡崎さんじゃない人が打っていると思う」とも話していたという。
こうした状況を踏まえ、県警は、白井容疑者が偽装工作の目的で岡崎さんになりすまして携帯電話を使い、その後処分した可能性があるとみて、経緯を慎重に調べている。
