燃えさかる大たいまつの周りを乱舞するキリコの上で、声をあげる男性=2025年7月4日午後9時24分、石川県能登町、金居達朗撮影

 昨年元日の能登半島地震で被害を受けた石川県能登町宇出津(うしつ)で4、5の両日、能登半島各地で開かれるキリコ祭りの先駆けとなる「あばれ祭」があった。地震後は昨年に続き2回目の開催。

 初日の4日は、町内を高さ約7メートルの巨大灯籠(とうろう)「キリコ」が巡行した。「イヤサカヤッサイ! サカヤッサイ!」のかけ声で練り歩き、夜になると、燃えさかる大たいまつの周りを乱舞した。

 祭りは町内の八坂神社の祭礼で、宇出津地区の各町会がキリコを巡行する。祭礼委員によると、昨年は地震の影響で4町会が不参加だった。今年は、巡行はせず飾るだけの町会も一部あるが、すべての町会が参加できたという。

 初日にキリコが巡行し、翌日夜に、町内の酒垂(さかたる)神社、白山神社の二つの神社から詣でる2基のみこしを火や水の中に入れて壊しながら暴れる。八坂神社がまつる須佐之男命(すさのおのみこと)は、乱暴さを喜ぶとされている。

共有
Exit mobile version