裁判員裁判への理解を深めてもらおうと、広島弁護士会は2日、広島城北高校(広島市東区)で裁判員経験者と弁護士による特別講義を開いた。3年生約230人が受講し、制度の目的や中身などを学んだ。
講義をしたのは、2年前に裁判員を経験した40代の女性会社員と久保豊年(ほうねん)弁護士(66)。裁判員に選ばれる過程や審理の進め方などを説明した上で、女性は「人が人を裁く責任を感じながら、数日間で自分なりに答えを出した」と振り返った。
講義後、笹島直大さん(17)は「裁判員裁判のイメージが具体的になった。色々な考えの人と議論して決めており、偏らない仕組みだと思った。裁判員になった時、自分の判断だけで決まってしまわないか不安だったので安心した」と話した。裁判員は18歳以上から選ばれる。同校卒業生の久保弁護士が学校側に呼びかけて実現した。同会主催の学校の講義で、裁判員経験者が登壇するのは初めてという。