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触媒の製造過程を紹介する伊藤忠セラテックの矢島久嗣社長。機械のたらいのような部分が回転し、原料が丸い粒にかたち作られる=2024年8月28日午後、愛知県瀬戸市の同社山路工場
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 陶磁器で知られる愛知県瀬戸市で、脱炭素エネルギーの生成に欠かせない「触媒」の開発や製造が加速しそうだ。競争力の源には、「瀬戸物」の地に根付いた文化も一役買っている。

生産能力10倍へ、製造棟を新設

 合成メタンは、石油や天然ガスに代わる代替燃料として期待されている。水素と二酸化炭素(CO2)を反応させてつくられるため、メタン燃焼時に出るCO2が相殺され、大気中のCO2を増やさない「カーボンニュートラル燃料」だ。

 この合成メタンや水素を効率的に製造するために役立つ物質(触媒)の開発が、瀬戸市にある伊藤忠セラテック(ICC)の山路工場で進められている。

 開発や試作、製造は、工場内…

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