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西日本短大付―弘前学院聖愛 四回表西日本短大付2死一塁、山下は先制の2点本塁打を放ちガッツポーズする=関田航撮影
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 (9日、第107回全国高校野球選手権一回戦 西日本短大付4―3弘前学院聖愛=延長十回タイブレーク)

 西日本短大付の捕手、山下航輝選手(3年)が、攻守にビッグプレーを見せ、初戦突破の立役者となった。

 まずは打撃。四回表二死一塁の場面。「何としてでも出塁して、チャンスを広げる」。そう念じて振り抜いた打球は右中間へ。「あ、行ったな」。福岡大会決勝から公式戦2試合連続となる本塁打となった。「自分でも持ってるな、良いところで打てていると思う」と試合後、はにかんだ。

 この日は最終盤の守りでも見せた。4―3で迎えた十回裏、無死一、二塁。相手打者の左後方に飛んだファールフライに素早く反応。横っ跳びして左手のグラブを目いっぱい伸ばして捕球した。

 1万2千人の観衆で埋まったスタンドから「おーーー」と歓声が沸き、自身もガッツポーズを2回繰り返して喜びを爆発させた。

 「練習でもなかなかできないプレーだったと思います」

 同点の七回から救援して十回まで無失点と好投した原綾汰投手(3年)も「最高」と賛辞を送るファインプレーだった。

 「ピンチでも、落ち着いてプレーできるチーム」。この日もその良さを発揮した。先に打席に立った選手たちが「変化球が厄介」などと相手投手の特徴を後続の打者に伝え、打撃にいかした。十回表で勝ち越した後に続く好機を生かせなかった時も「絶対守り抜こう」と気持ちを切り替える声かけを繰り返し、緊張感を持って1点差を守り切った。

 チームが目標とする33年ぶり2回目の全国制覇へ。まずはきわどい接戦を制しての初戦突破を果たした。「ピンチをプラスに変えて最後に勝つ野球ができた。この調子で日本一を目指します」

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