Smiley face
写真・図版
昨年9月にスタートした野々村チェア(中央)によるWEリーグ新体制。海堀あゆみ理事(左)は忙しく現場に足を運んでいる
  • 写真・図版

 サッカー女子プロのWEリーグは、昨年9月末に経営体制を大幅に入れ替えた。チェア(理事長)に兼務で就いたのはJリーグの野々村芳和チェアマンだ。初めて男性がトップに立つ人事に、女性活躍社会を掲げる理念は後退したと指摘された。リーグ存続も危ぶまれる中で、もがきながら一歩を踏み出した女性理事の姿を追った。

 4季目となる2024~25年シーズンの開幕直前に、前チェアの高田春奈氏の退任が決まった。リーグ創設時の集客目標は1試合平均5千人で、過去3季は1400~1700人程度。各クラブが経営に四苦八苦する現状で、リーグ経営を立て直すために現体制が生まれた。

  • 異例の人事、新たな懸念 存続危機のWEリーグはどこへ向かうのか

 「すぐに解決することは難しい。焦らずに、女の子たちの夢の舞台であるリーグをなくさないために力を注ぎたい」

 新しく理事に就いた海堀あゆみさん(38)はそう話す。元日本女子代表GKで、2011年ワールドカップ優勝メンバーだ。

 前体制が発足したときの女性…

共有