近畿大学付属新宮中学校(和歌山県新宮市新宮)の3年生約40人が23日、地元の主力産業の一つの林業を学ぶ体験授業に参加した。造林現場の近くで丸太切りをしたり、原木から家屋の部材になるまでを見学したりした。
地域の文化や自然を学ぶ同校の「ふるさと教育」の一環。熊野川町森林組合と、紀南地域の森林資源を次世代につなぐことを目的にした事業者でつくる紀南木材新緑会が協力した。
生徒たちは、森林から切り出されたスギやヒノキの原木が、皮や端材まで肥料や紙の原料、木質バイオマス発電の燃料として余すことなく有効利用されていることを学んだ。
原木市場や製材所などを見学した鎌塚理白(りはく)さんは「粗い手触りの角材が機械で削られてツルツルになったのが驚きでした」と話した。(菊地洋行)