楽問(がくもん)のススメ
学校、趣味、学び直し……。「学ぶ」「教える」の現場にいる方に取り組みや魅力を聞きます。今回は、大人のための算数・数学塾「大人塾」を開く森万見子さんです。
大人のための算数・数学教室「大人塾」を開いています。元はシニア向けパソコン教室だったのですが、趣味で数学好きの友人たちと集まり、大学の入試問題などを解いていたのが楽しくて。「気軽に算数を楽しめる場所がほしい」と思ったのが、開塾のきっかけの一つです。
20~80代と、幅広い世代の70人ほどが通っています。仕事のためや昇格試験対策、転職対策の人もいれば、趣味や、算数のやり直しをしたい人、子どもの教科書の内容を理解したくて来るお父さんやお母さんもいます。eラーニングの講座には、月に100人程度の申し込みがあります。
入塾時にレベルを確かめるためのテストを受けた8割くらいの人が、分数の計算や、小学5年生ごろに習う「割合」を、きちんと分かっていません。子どもの頃につまずいても、そのまま先に進んでしまい、自身に「数学が苦手」というレッテルを貼って大人になった人も多いと思います。
「かっこ悪い自分」と闘うのは「かっこいい」
自分をちょっと高く見積もってしまうからこその挫折もある。でも、分からないことは恥ずかしいことではありません。新しく挑戦するときは、問題が解けない「かっこ悪い自分」と闘わなければなりませんが、そこに立ち向かうのはかっこいいことです。できるところからもう一度始め、スモールステップを重ねながら、何度でもやり直せばよいのです。
数学を学ぶコツは、くじけな…