ベルリンで2024年5月26日、ドイツのシュタインマイヤー大統領(左)と並んで歩くフランスのマクロン大統領=ロイター
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 欧州議会選で右翼「国民連合(RN)」に大敗を喫したことを受け、フランスのマクロン大統領が9日夜、国民議会(下院)を解散し、総選挙の実施を表明しました。国内にはその決断を「腹切り」と表現し、厳しい戦いを予想するメディアもあります。マクロン氏に勝算はあるのか。フランス国立科学研究センター(CNRS)のリュック・ルバン研究部長(政治学)に聞きました。

 ――支持率の低迷が続く中で、マクロン大統領はなぜ下院の解散を決断したのでしょう。

 欧州議会選で敗北した後に何の行動も取らなければ、RNから結果に対する責任を取っていないと非難され、さらにRNを勢いづかせることになったでしょう。

 RNのバルデラ党首は開票速報が始まった直後に勝利が確定的になったことを受け、会見で解散を要求しました。本人としては、まさか大統領が本当に解散に踏み切るとは考えていなかったのではないでしょうか。

 マクロン氏が解散できないだ…

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