証券口座が不正アクセスで乗っ取られ、株式が勝手に売買されている問題で、金融庁は8日、8月末時点の被害状況を発表した。8月は不正取引による売買額が前月比9%増の514億円となり、2カ月連続で増加した。
証券会社を装ったメールから偽サイトに誘導し、入力させたID・パスワードを盗むフィッシング詐欺は依然として多く、金融庁は注意を呼びかけている。
8月は、不正取引の件数は前月比37%減の562件で、2カ月ぶりに減少に転じた。不正取引1件あたりの売買額が増加傾向にある。
今年1~8月の不正取引の累計は、件数は8733件、売買額が6770億円になった。被害が発生した証券会社は、7月末から1社増えて18社に拡大した。
不正取引は、ピークだった4…