証券大手4社の2025年3月期決算は、米国の株高などを背景にいずれも増益だった。ただ、米国の関税政策の影響などで足元では減速の動きも出ている。
野村ホールディングス(HD)の純利益は前年から2倍以上増え、過去最高の3407億円だった。昨年末まではトランプ米大統領が経済を重視するとの期待から、米国の株式市場で代表的な指数が最高値を更新。金融取引が活発化し、個人への金融商品の販売や機関投資家の資産運用事業など全部門が好調だった。
大和証券グループ本社の純利益は前年から27%増の1543億円だった。金融商品の販売後も預かり資産から手数料を得る「資産管理型」のビジネスが大きく伸びた。吉田光太郎常務執行役は「市場環境に左右されにくいビジネスモデルへの転換が着実に進展している」と話した。
SMBC日興証券も資産管理…