認知症の祖父をもつ大学生が、実体験をもとに演劇の脚本を書いた。支えられる側の気持ちを考えてほしい――。劇を通じて伝えたいことは、自身の後悔からきている。
主人公は、音楽喫茶の店主「朝陽(あさひ)」。認知症を患っている。妻の夏来と二人三脚で店を切り盛りしてきた。
ある日のこと。皿を洗おうとする朝陽に、夏来が声をかける。
「どうしたの? 置いといていいよ。割ったら大変でしょ」
病状を気遣っての言葉。だが、朝陽は快く受け取れない。
「助けようとしているのはわかる。でも俺の存在意義をなくされている気がして、つらい」
昔はやった歌 聞いたおじいちゃんは
脚本は追手門学院大(大阪府…