2016年4月の熊本地震で震度7に2度見舞われた熊本県益城町で、当時の体験を語り継ぐ試みが続けられている。3月22日には、震源となった布田川断層帯が通る杉堂地区で見学ツアーが開かれた。
最も強い揺れを体験した町民にとって、9年前の地震はあまり思い出したくない体験だ。それでも、時々は語り合うことによって次に備えよう。そんな思いから、町は「記憶の継承」プロジェクトを始めた。18年から年1~2回、「みんなでツナグ」と題した集いを開き、参加者が地震の経験やその後の活動を話し、意見を交換している。
8回目となる今回、会場となったのは杉堂地区にある潮井(しおい)自然公園。地震が起きたことで整備方針が大きく変わった。
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