街頭に掲げられたライシ大統領の肖像(左)。右はハメネイ最高指導者=2024年5月23日、イラン北東部マシャド、佐藤達弥撮影
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 ヘリの墜落で死亡したイランのライシ大統領が23日、故郷の北東部マシャドに埋葬された。見送りに来た市民からは「謙虚で一般の人にも親切」との好意的な評価が聞かれる一方、現体制に批判的な市民からは、制裁下の経済苦を改善できなかったことや、強権的な体制への批判も出た。

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 埋葬から一夜明けた24日、マシャド中心部のイマーム・レザ廟(びょう)。イランが国教とするイスラム教シーア派の8代目指導者、レザがまつられている。建物内につくられたライシ師の墓に参拝者が押し寄せ、スマホで写真を撮ろうと人だかりができていた。

 市内で家電店を営むモハンマドホセイン・ホルシディさん(70)は週1回、廟で清掃などのボランティアをしている。5年前まで廟を管理する宗教財団の総裁だったライシ師は毎朝、礼拝に訪れ、清掃作業に加わったり、ほかの参拝者と握手して回ったりしていたという。「とにかく謙虚な人だった」とホルシディさんは振り返る。

街頭で見たライシ師の「影響力」

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