兵庫県警本部=神戸市中央区

 兵庫県警は25日、4人の警察官について、酒気帯び運転や児童買春、不同意わいせつなどの容疑でそれぞれ書類送検し、停職の懲戒処分にしたと発表した。このうち3人は依願退職した。正木博文・監察官室長は「業務管理や職務倫理教養を徹底し、再発防止に努めます」とコメントした。

 監察官室によると、西播地域の署の刑事部門に所属する警部補(61)は5月から7月にかけて、業務として署に出入りする女性の手を握るなどセクハラをしたという。

 7月下旬には計5回にわたって署内で女性に抱きついて服の上から体を触るなど、わいせつな行為を続けたという。

 県警は7月下旬の行為について不同意わいせつの疑いで書類送検した。

 阪神地域の署の生活安全部門に勤務する男性巡査部長(39)は7月16日、大阪市内で同僚と酒を飲んだ後、自宅の最寄りの駅に置いていた自身のバイクに乗って帰宅中、明石市内で回送中の路線バスに追突した。

 バスの運転手にけがはなかったが、巡査部長は頭などを強く打って病院に搬送された。血液から基準値の6倍以上のアルコールが検出された。

 県警は25日、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで書類送検。巡査部長は「事故前後の記憶がないが、申し訳ない」と話しているという。

 阪神地域の署で刑事部門に勤務する巡査部長(57)は6月から8月にかけて3回にわたり、当時15歳の少女に対して1回3万~5万円を払って性的な行為をした。

 インスタグラムでメッセージを送り、大阪市内のホテルで会っていた。

 大阪府警が補導活動中に情報を入手し、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(買春)容疑で書類送検したという。

 警部補と巡査部長2人について県警は25日付で停職6カ月の処分とし、いずれも依願退職した。

 また本部所属の男性警部(46)は阪神地区の署の地域課長だった2021年3月、初動捜査で関わった窃盗事件の捜査書類を廃棄したという。

 本来は1カ月をめどに刑事課に引き継ぐ事案だったが、「捜査が進んでいないことを指摘されたくなかった」と話しているという。

 県警は25日付で停職3カ月の懲戒処分とし、公用文書毀棄(きき)容疑で書類送検した。警部は警部補への「自主降任」を申し出たという。(小田健司)

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